【恋鉄・恋愛ブログ】第二十七話〜見栄とプライド(後)

私にもたらされたもの

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【第二十七話】

前回までの恋の鉄人285は。。。） 
H実さんも自力でなんとか生活の立て直しを考えてくれ、チャットとアルバイトのダブルワークにチャレンジしようと決意。私も協力して、中でも時給のいいアルバイト先を見つけます。そんな中、『ライブチャット』サイトのメールボックスにS奈さんからのメッセージが・・・。

ひさしぶりに話せない？というS奈さんからのメッセージに応え、久しぶりの『ライブチャット』でのS奈さんとの交流です。心配していましたが、元気そうな顔を見せてくれました。
私と連絡を絶ってから、実家に戻っていたと言います。そういえば彼女の画面がそれらしい背景に変わっています。あの後もいろんなことがあったらしく、内容までは深く聞けませんでしたが、結構な裏切りなどにあい、傷心のまま大阪をあとにしたとのこと。「できればもう一度大阪で会えないかな？」という彼女の言葉に心は揺れましたが「いや、今、好きな人がいて。その人も結構生活が苦しいんでなんとか助けてあげたいんだ」と正直に言いました。「そうなんだ。じゃあその人を大事にしてあげてね。」と素直に受け入れてくれて、S奈さんとの関係はそこで完全に終えました。

一方、H実さんがバイトをし始めてちょうど1ヶ月ほどになった頃、久しぶりに彼女から連絡が入りました。「どう？バイトは順調？」と問う私に、疲れた声で「過労で倒れてしまった」と。「え？大丈夫？看病に行こうか？」と私。「来てもらえるような家じゃないから」と頑かたくなに断る彼女。状況が見えないまま「また良くなったら連絡する」という彼女の言葉を聞き入れ、心配ながらもしばらく連絡をとらない日が続きました。
次に連絡が入った時に、その倒れた理由は実は女性特有の症状で、手術が必要になるらしいことを聞きました。できるだけ早く手術をした方がいいとは言われたものの、そこまで稼げていないので今はしたくてもできないと言います。そこでまたエエカッコしいの私が登場して「でも、緊急性を要するならやらなきゃダメやん」ということで、その代金も立て替える約束をし、また新たにキャッシングして、会いにも行けないため、彼女の口座に必要とされる金額を振り込みました。この時点で彼女を支える金額も限界を越えていました。

そこからさらに1ヶ月近い時間が流れ、H実さんから手術はうまくいった旨むねの連絡を受けると同時に、その経緯いきさつをH実さんの親御さんに話したら、実家に帰るよう説得されたとのことでした。後日、実家に帰ることを決めた彼女を駅まで見送りに行きました。
「いろいろと、ありがとう」「うん。で、俺たちも今日ここで最後にしよう」「え？なんで？」「もう私に、君に貸す力は残ってないし、実家でしっかり生活を立て直せばなんとかなるさ」「そうか。わかった。じゃあ、元気でね。」
そうです。私はH実さんを支えることを諦あきらめ、まずは自らの生活の立て直しを優先したのです。
彼女は実家へ向かう電車のホームへと、改札を抜けて行きました。これが彼女の姿を見た最後になりました。それ以降はチャットにいたのかどうかもわかりません。

これがH実さんとの話の顛末てんまつです。またもやスイートなところなど一切なくてスミマセン(笑)。

さて、このブログを読んでいる方の中で、今、現在、まさにこのような状況、つまりお金で縁えんが繋つながっているだけの状況に陥おちいっている同志どうしがいらっしゃったら、すぐにでも手を引いた方がいいです。損をしてもです。プライドや見栄なんてかなぐり捨てても何も恥ずかしくないですよ。私のようにそんな財力もないのにプライドや見栄のために、大盤振る舞いを続けてしまい、それにより残る結果の方が無惨ですから。
但し、誤解のないように言っておきますが、これはH実さんが悪いとか、意図的に仕組んだとか、こういう人がいるから気をつけてとかいう話では決してありません。すべては自分の見栄とプライドの成せる技なんだということなのです。好きになった人に感謝されたいがためだけにとる行動です。
でも、感謝されるとしてもほんの一瞬です。本来はできないことはできないと言うべきだし、自分で背負った責任は自分でとるべきなのです。それを肩代わりしてあげたところで決してその人のためにはなりません。苦労もせず手に入れたお金には有り難みも何も残らないのです。
H実さんはそういうことを私にしっかりと教えてくれ、楽しい日々の思い出と共に教訓として残してくれました。もちろん、当時の私にはそのことに感謝できるほどの余裕はなく、とにかく自分の生活を立て直すことに必死でしたが。
おかげさまで私はそれ以降、お金で何かを解決するという判断をすることはなくなりました。これもまた私を鉄人に近づけてくれたという意味では本当にHさんに感謝です。

【第二十八話】に続きます・・・。

※当ブログはほぼ私個人（目線）の私見と体験談で構成しています。私以外の登場人物に対してのプライバシーに配慮し演出をかけている場合があります。ご承知おきくださいますようお願いします。
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