バレンタインチョコ
本日もご訪問ありがとうございます。『恋の鉄人285』です。※このブログに初めて訪問された方はコチラ【第一話】
【第百七十五話】
前回までの恋の鉄人285は。。。） 『ライブチャット』で出会ったＭ奈さんと半同棲生活が始まり、初めて彼女の家族についての話に及びました。その中身は、芦田愛菜がネグレクトを受けていたドラマを地でいくものでした。幼い彼女にとっては地獄のような日々だったに違いありません。それでも父母との親子関係は続いているようです。
二回目となるＭ奈さんの部屋での生活。まだまだ彼女のことを理解できなくて、イラつく自分もいましたが、基本的に彼女の穏やかな性格もあり、そんな自分を反省。再度彼女と向き合うと思い直し、ともに夕食を囲んで、２人の時間はとても和やかなものとなりました。
夕食後には入浴も２人とも済ませ、あとは廻している洗濯物を干すくらいです。私は持ってきたスウエットの上下を着て、相変わらずＣＳの「プリズンブレイク」の続きが気になり、リビングに入ればテレビをつけています。彼女もお風呂を出たので、今日買った「ガツンとみかん」を開けておやつにします。お風呂上がりのアイスはうまい。なんとなく、こういうありふれた時間が一番楽しく感じるものです。
アイスを食べ終えた彼女が、おもむろにキッチンの方に行きます。彼女の部屋ではありますが、私がいる時は、リビングでアイコスを吸わず、換気扇の下で吸ってくれています。でも、この時はアイコスではないようで、紙袋を持って部屋に戻ってきました。私たちが一番最初に顔を合わせたのが２月の１週目。そして今回が２月の２週目ということで。そうです、この週がバレンタインの週にあたるということで、彼女はわざわざ私のためにバレンタインのチョコを、パニックになるやも知れないのを押して、人の多い梅田のバレンタインのチョコ売場まで買いに行ってくれていたようです。
「これ、好きかどうかわからんけど買ってみた」というチョコの封を開けると『ブルガリ』のロゴ。まぁそこそこの値段するのが想像つきます。もちろん、なんとなくバレンタインの話題を、平日の電話のやりとりでもしていたので、私は「スーパーの板チョコでいい」という風に彼女には言っていました。お金に苦労していることもなんとなくはわかっていたからです。でもしんどくなるかもしれないのを無理してまで買いに行ってくれる彼女のやさしさに「無理せんでええのに〜。おおきにな〜」と礼を言い、「とりあえずまだもったいないから明日２人で食べよ」と高い方のチョコは丁重にしまっておきました。
スーパーの板チョコもいっしょに買ってくれているので、この時はそれを口にしながら、私は炭酸系のソフトドリンクで、彼女はパックのワインを冷蔵庫から取り出して、晩酌と相成りました。
洗濯機が止まり、ベランダに出て洗濯物を干します。部屋の中で彼女が洗濯物を広げ、私に渡し、物干し竿やハンガーにかけていきます。相変わらず彼女が洗濯物を溜めてしまうので結構な量になり、間隔があまり開けられずになかなか乾きが悪いのですが、天気がよければ日中も干して乾かすようにします。
「プリズンブレイク」をひと段落したところでパソコンでマップを開きます。ここへ通うため私が地元では土曜日しか運動ができないので、明日は近くを散歩して、この近辺で運動ができそうな場所を探そうと彼女と話しています。地図によると歩いても十数分で行けそうなところに、大きな河岸が整備されていて、そこに遊歩道や少し広い場所があるようで、まずはそこを下見をしようということにしました。
酔っ払った彼女がいつもより甘えてきます。「わかったから、とりあえず歯を磨きにいこ」と２人できれいになった洗面台で歯を磨きます。使ったコンタクトのケースもゴミ袋にちゃんと入れてあるようです。鏡に映るお互いの目が合い、ついついにやけてしまうのでした。どうも彼女は、アルコールが入ると恥ずかしさが薄らぐらしく、そのために寝る前にワインを飲んでいるとのこと。私たちは疲れるまでラブラブな夜を過ごし、知らぬ間に眠りに落ちていました。
朝は当然私が先に起きます。寝慣れないベッドのせいか、背中が痛みます。アルコールが入ってまだまだ起きそうにない彼女をベッドに残し、顔を洗って朝ご飯の準備です。昨日の買い物で食パンを買っていたので、とりあえずバターオンの食パンをトースターで焼きます。その間に味の素を振りかけた生卵を撹拌して熱したフライパンへ。フライパンでも卵をまぜまぜしてスクランブルに。それを焼けた食パンに乗せてマヨケチャで味付けして完成です。牛乳をレンジであたためてホットミルクにして朝ご飯のできあがり。
ベッドの彼女の耳元で「朝ご飯できたでぇ」と言うと腕を絡ませて私をベッドに引きずり込もうとするので、彼女の背中に手を回して反対に強引に体を起こします。「まだ眠いのに〜」と文句を言う彼女に「ちゃんとした時間に起きるの！」と無理矢理顔を洗いに向かわせて、私はテーブルにパンとホットミルクをセット。まだ寝ぼけ眼の彼女と２人、いつものソファに腰掛けて朝ご飯タイムです。まだ寒そうですが、今日もいい天気。散歩にはちょうどいい日になりました。
【第百七十六話】に続きます・・・。
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