付き合うという意味
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【第百八十五話】
今までほとんど出会いがなく、40代になってもチャンスに恵まれなかったものの、ここで奮起し「ライブチャット」や「キャバクラ」で女性たちとのコミュニケーション能力を高め、「お見合いパーティー」や「マッチングアプリ」で見事に出会った女性との相思相愛を実現し、やっと交際まで実現できたという方、それはそれはおめでとうございます。ただここで深刻な問題が起こります。交際はいいのだけれど、どれくらいのペースで会い、どこへ行けばいいのだろう…これは今まで交際経験があるなしに関わらず、深刻な問題なのですよ。
男という生物は、女性に関しては釣れるまでの投資は惜しみませんが、釣れたと同時に投資を惜しみ始めます。いわゆる「釣った魚に餌をやらない」というやつです。
女性もそうかもですが、交際するしないの境界線は、エッチをするかしないかで定めている人も多いでしょう。女性も「あの人とはエッチしてもいいかな？」と思えたら交際スタートということなのでしょうけれど、懸念があります。先ほども言ったように、男って「釣った魚に餌をやらない」ということを知っているからです。男にとって今まで欲しくて欲しくてたまらなかった好きな女性とのメイクラブな時間。それを手にしてしまうと途端に熱が冷めてきたりするという男が多いのも事実でしょうね。
ただ40、50代の場合は、その歳になってやっと彼女ができたのに、そう簡単に熱が冷めたりすることはないとは思うのですが…。逆にあまりそういう関係にまでなったことがない男の場合は、交際を許した途端に体の関係ばかり求めてきたりすると、女性としてはそれが面倒だと思うかもしれません。もちろん体の相性も大切だとも言いますから、それを危惧して関係を持たないままというのも、なかなか難しいでしょうけれど、少なくとも交際が始まったからといって、すぐに体の関係を求めてくる、会うたびにしたがる男には少し注意をした方がいいのかもしれませんね。
とりあえず、まずは交際し始めの頃を想定してみましょう。女性と会うペースですが、それはお互いが近いところにいるのか、遠距離恋愛なのかによっても変わります。もちろん、ペースを決めるのは男性主導よりも女性主導の方がいいでしょう。近隣での交際で、男がサラリーマンであれば、多くて週１、もしくは週２くらいとなるのではないかと。もちろん女性のタイプにもよりますが、盛り上がって毎日会いたいとかいうのもいいのですが、いずれにしてもいつか熱は冷めます。一般的には、男性は最初に熱が上がって、女性は徐々に熱を上げてくるということなので、あまり最初に入れ込まない方がいいとは思います。今は顔を見ながら通信もできるんですから、実際に顔を合わせた時の感動を味わうためにも、おすすめは近隣でも隔週１回ぐらいでしょうか。
どこへ行くというのも、そのカップルの趣味趣向というものに左右されます。お互いが同じような趣味趣向が気に入っているなら、そこを突き詰められる場所に行くとか。アニメが好きなら、その舞台となった聖地巡礼とか、オタクが魅力を感じるイベントへ参加するとか。まぁこのタイプの人たちはあまりカップルで動くより一人で動いた方が好きに自由にできることを知っているので、実際はカップルで行動するということはあまりないかもですが。そのほか、たとえばアウトドアが好き、車・バイクが好き、コスプレが好きとか、趣味趣向が共通ならなんでもできそうですけれどね。もちろん、趣味趣向がまったく違うというカップルも面白いと思います。男がアウトドア派で女性がインドアならば、それぞれがお互いの趣味の域に入っていけばいいのですから。最初はめちゃくちゃ違和感があるでしょうし、正直ぽか〜んとするだろうと思いますが、お互いの趣味をリスペクトできるようになれば、それはそれで世界が広がるのでいいのではないかと思います。かえって同じ趣味同士がくっつくよりも楽しいかもしれません。気をつけないといけないのは、相手の趣味を理解できないと背を向けてしまうこと。そして自分の趣味を強要すること。これをすると相手の全部が嫌いになりますから、自分の趣味を好きになってもらいたいならば、少しずつ慣らす感覚くらいで丁度いいでしょう。
これだけ趣味があればいいのですが、皆が皆、趣味を中心に恋愛するわけでもないと思うので、特に無趣味というカップルの場合、食べ歩きや買い物、映画や旅行、というありふれたデートになります。その中でも、一ヶ月に一度は国内旅行、一年に一回は海外旅行といった具合に目標を持っていれば、目標に向けて貯金や投資を頑張るパートナーにもなれます。
もちろん交際中も、お互いの時間を奪うのではなく、きちんと相手のペースを考えてあげて、友だちや親族と会う時間、会社での付き合いなどを優先できるようにしてあげればいいのです。自分より誰々や何々を優先したとかで嫉妬や執着を持ち出すのは最悪です。あなたはパートナーが一番居心地のいい存在であるべきです。だからと言って“都合よく使われているだけ”と感じるならば、その人とは早いうちに離れた方がいい。お互いがお互いを尊重できないようであれば、付き合っている意味がありません。何度も言いますが、嫉妬や執着は決して相手を愛していることにはなりません。また、相手の優しさに甘えすぎるのも問題です。
そんな気を遣うのであればそもそもパートナーなんて作らなければいいじゃないか？その選択は一番イージーですが、自分以外の人の感情を推し量るということも重要です。どこに行ってもクレームしか言っていない老害、隣人と何かと揉めるボッチ、いますよね？外から見てると迷惑だし、カッコ悪い。そんな存在にならないためにも、できるだけ誰かと生きる選択をして、人生は自分の思うようにならないこともあると経験する、それが大切なんです。
【第百八十六話】に続きます・・・。
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