突然の知らせ
本日もご訪問ありがとうございます。『恋の鉄人285』です。※このブログに初めて訪問された方はコチラ【第一話】
【第百十一話】
前回までの恋の鉄人285は。。。) 2年越しの付き合いだったU子さんととうとうお別れの時を迎えました。過去最高に好きになった女性でしたが、本当に好きになれば、その人が幸せになってくれればそれでいいと思えるのだと気づかせてくれた人でした。私はまたひとつ成長できたようです。
U子さんが別れのLINEを送ってきてお別れをしてからは、こちらから連絡をとることは一切しておらず、相変わらず週末になると『ライブチャット』で顔見知りの女性と日常の会話で盛り上がる、といったそんな淡々とした日々を送っていました。
そんな中、突然夜中にメールの着信音が鳴りました。丑三つ時という時間からしても『ライブチャット』で関わりのある誰かからのお誘いだろうな、という感覚で開けてみたのですが、どうも見慣れない名前。本文中にはY美さんの文字。。。ん?話している中にも実名がY美さんという名前の人が多過ぎて(笑)。え〜誰だろう?メールの中身はというと「なんかボーッと電話帳見てたらついついメールしちゃった」なんてドラマの台詞のようなメッセが書いてあります。こんな可愛げのある女子に知り合いが居たかな(笑)?メールアドレスの名前はKさん?うん?K乃さんは前にUSJにいっしょに行ったあの心の病を抱える女性ですが、あのK乃さんはもうすでに連絡はできないはずで、本文でY美としている意味もわからないし。。。ん?待てよ。。。同じような名前が増えるなぁと思っていた時期が確かあったなぁ。。。実名は聞いたけれど連絡先の交換をなかなか受け入れてはくれなかった女性!そうだ!私が新たに始めた『ライブチャット』サイトでしゃべった記念すべき一人目のY美さんだ(【第八話】参照)!多分…いやそのはずだ!と思って「久しぶり!」と返信。「この時間なんで返ってくると思わなかったからビックリ!」という返信をきっかけにトントン拍子に明晩『ライブチャット』であらためてしゃべる段取りになりました。


その日の仕事を終え、約束の時間に久しぶりに最初に登録した『ライブチャット』サイトにログインしました。E加さんと苦い思い出になる別れ(【第五十三話】参照)を経験してから、長いことこちらのサイトにはログインしていません。E加さんが仕事をする際に私がいると思うと仕事がしにくいのではないかという配慮からでした。でも、確かE加さんとああなるまでは、このサイトでY美さんの顔を見かけると何気に話しかけに行っていた記憶が甦ります。最初は連絡先の交換を渋っていたことで不信感を抱かれているように感じ距離をとっていましたが、あらためて話をしに行くとなんだか不思議と落ち着く人なのです。それからは普通に仲良しの会話友だちになって、私のメールアドレスを彼女に託していたことを、かなり前のことなのですっかり忘れていました。聞くと、昨晩メールをくれたKから始まる彼女のアドレスはもともとお母さんが使っていたアドレスをそのまま使っているとのこと。見た目に反して「あまり物事に頓着しない性格だから」ということでした。
不思議なもので、顔を見てからは、断片的に色んな思い出を繋いでいくことができ、話の花が咲いていきました。彼女がお酒好きだというのは前から聞いていて、よくチャットしていた頃も「じゃあ仲良くなったら飲みに行こう」と誘っていましたが「酒癖が悪いからやめた方がいいよ」と遠回しに断り続けられていたのを思い出しました。後々聞くことになるのですが、その頃、Y美さんには後に婚約するカレシが居たのだそう。あまり反応がよくなかったのは当たり前ですね。初めて知り合った頃は彼女が20代半ば過ぎ。あれからもうすでに6年になると言います。
そしてその時に聞いた話では、悲しいかなその婚約者の裏切りにあってしまい、実は彼との赤ちゃんもおなかにいたのですがショックで流産してしまい、心から傷ついていた彼女は婚約を破棄。そのことを語る彼女の涙は止まることはありませんでした。そういう悲しい話もありながらも、久しぶりすぎる会話に大いに盛り上がって2時間以上しゃべっていました。Y美さんが飲みながらのチャットということもありますが、時折「恋鉄くんは今、気になってる彼女とかいないの?」とか「あまりがっつかれるのはきらい?」「私ってヤキモチやきだから」「もう30過ぎちゃったから」「コンカツ本を見ているの」「まだ結婚はあきらめてないし」とか、昔話していた頃には考えられないようなワードをたくさん口にするY美さん。そもそもあれだけ連絡先の交換を渋っていたこんな古い話し相手に突然メールをしてくるなんて、婚約者を失って心にぽっかり穴でも空いてしまったのかと少し心配した私は、彼女が元気になるならと「じゃあ2人で忘年会でもするかっ」と冗談まじりに言ってみました。すると「うん、行こう」とあっさり。6年の月日は人の思いまで変えるようです(笑)。

先日唐突にメールを送ってきた、一番最初に登録した『ライブチャット』サイトで仲良くなったY美さん。年末おし迫った週末にランチに行く約束をしました。彼女の沿線の電車の改札前で待合せをしたのですが、私が着く前にすでに到着のメールが来ていました。さすがはオトナと感じさせてくれます。私も間もなく到着し、目を向けた先に大人っぽいシルエットのそれらしい女性。「よぉ」ともう何度も会っているかのような慣れた感じで言葉をかけあいます。カメラの印象も実際も変わらず、上品さを漂わせています。
私たちはランチタイムで予約したレストランへ。私が下戸なのを知っているY美さんは「私は飲んでいい?」と言いながら、まずはドリンクメニューをじっくり確認しています。料理もそこそこに、予告通り、今が昼間であることを忘れさせるかのような飲みっぷりを見せてくれます。しかも、頬が多少赤くなり艶っぽくはなれど、酔っている感じがまったくないのがすごい。そんな中、いろいろな話をしました。私と知り合って以降の話、婚約者との話…もちろん、もう悲観に暮れることはなく、彼女の中ではすでに切り替えて、真面目に結婚相手を探しているとのことでした。私が飲める男なら、もう少し本音を吐きたい感じだったと思うのですが、やはり下戸の私が相手だと気を遣っている様子。チャットで見せていた甘えた様子は見せることなく、私とは付かず離れずの絶妙な距離感を保っています。


まだ時間があるとのことで「ワインが飲みたい」という彼女のリクエストに応えるべく、ワインのメニューの豊富な店を2軒目に選びました。お腹はある程度満たされているので、彼女の飲みに私が付き合うような感じになっています。決して悪い酔い方ではないけれど、飲まないと不機嫌になるとのことです(笑)。ワインもすでにデキャンタで2本空けていました。話していても決して嫌な気分にはならないし、お酒の量はそれなりにこなしていましたが「酒癖が悪い」と言っていた割には変な絡み方をするわけでもなく、私的には楽しい時間を過ごせました。帰りに「お母さんにお土産を買う」と洋菓子屋に立寄るあたり、日頃の会話でも常に家族のことを気にかけている彼女らしい部分を感じさせました。
彼女を沿線の駅まで送って行く途中、酔っているせいか少し温かくなっている彼女の手が私の手に触れた時、私が彼女の手をきゅっと握ると、彼女も握り返してくれました。その瞬間から2人は言葉を交わすことなくしばらく手を繋いだまま沿線の改札前まで来ていました。でもお互いにそれ以上何も言えずまま「じゃあまた」と繋いだ手を離し、あらためて握手をして別れたのでした。
Y美さんとはその後もまた機会があれば食事にでもとは言っていたのですが、なかなかタイミングが合わずで、しばらくすると彼女から「実は関東の方に引っ越すことになって」と連絡をもらったのです。「え?あぁ、じゃあなかなか会えなくなるね」と言うと「うん、そうね〜。いろいろありがと」「チャットはするの?」「う〜ん、まだわからないな」という会話を最後に、またこちらからも連絡することなく今に至ります。もしかすると、私に会ってくれたあの時すでに引っ越すことは決まっていて、ずっと私が誘っていたことを思い出して最後に会っておいてやろうと思ってくれたのかもしれません。そして実際に会った時、私にはピンと来なかったのでしょうね(笑)。いや、そもそも酒豪と下戸では相性が難しいと思われても無理はありません。でも、とてもミステリアスで素敵な女性でした。別れた婚約者は多分、今頃後悔していることでしょう。彼女には幸せでいてもらえたらと思います。
【第百十二話】に続きます・・・。
※当ブログはほぼ私個人(目線)の私見と体験談で構成しています。私以外の登場人物に対してのプライバシーに配慮し演出をかけている場合があります。ご承知おきくださいますようお願いします。
※このブログでは『ライブチャット』は、ノンアダルト『ライブチャット』を表すこととします。
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